北海道百科事典
北海道の特産物・名産品大特集!産地・旬・おすすめポイントまとめ
ご当地グルメや郷土料理などの食べ物が美味しいことは、北海道の大きな魅力のひとつ。そして、北海道の食べ物の美味しさの裏には、北海道の自然に育まれた質の良い海産物や農産物などの特産物・名産品の存在があります。
この記事を読んで、北海道の特産物にくわしくなりましょう!今回は北海道の特産物をピックアップして「産地」「旬」「特徴」をまとめました。
北海道の特産物といえばコレ!【魚介類・海産物編】
人気の高い北海道名物といえば、新鮮な海の幸。道内各地でさまざまな魚介類が水揚げされ、札幌をはじめとする街には、新鮮な海産物が買える市場や、寿司や海鮮丼が食べられるお店もたくさんあります。
ここでは、北海道産の魚介類・海産物のなかでもとくによく知られる特産品をピックアップして紹介します。
北海道の魚介類のトップ選手「鮭・いくら」
●主な産地:北海道全域
●旬(漁期):9~10月/5~8月
北海道産の鮭は、海から生まれた川へ遡上(そじょう)してくる鮭。海に大型の定置網を仕掛けて捕まえます。産卵期である秋口が水揚げのピークで、この時期の鮭を「秋鮭」といいます。また、いくらもこの時期に獲れるため、北海道の家庭ではいくら漬けが行われるのが一般的です。
一方、産卵期以外に漁獲される鮭は「時鮭(ときしらず)」と呼ばれます。まだ若く脂が乗っているためとても美味しく、人気の特産品です。
国産品の約9割が北海道産「昆布」
●主な産地:北部沿岸(利尻昆布)・日本海沿岸(細目昆布)・釧路以東沿岸(長昆布、厚葉昆布)・日高沿岸(日高昆布)・函館・松前~室蘭沿岸(真昆布)・羅臼沿岸(羅臼昆布)
●旬(漁期):7~9月
昆布漁は北海道の夏の風物詩。手間ひまをかけて乾し上げられた昆布には、旨味がたっぷりです。
昆布の産地は北海道の全域にわたり、日本の昆布の約9割が北海道産。地域によって獲れる昆布の種類が異なります。ダシを取るのに向いた羅臼(らうす)昆布や真昆布、煮て食べるのに向いた長昆布や日高昆布など、用途も風味も種類によってさまざま。日頃の料理用としてはもちろん、贈答用にも重宝されています。
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北海道を代表するカニ「毛ガニ」
●主な産地:オホーツク海(春)・噴火湾(夏)・釧路、根室沿岸(秋)・十勝沿岸(冬)
●旬(漁期):通年
北海道産のカニのなかでも通年獲れて美味しいのが毛ガニです。ぶつぶつとした甲羅で一見グロテスクですが、味は絶品。小さいカニなので食べられる部分は少ないものの、濃厚で甘味が強く、カニ味噌もたっぷり入っています。塩ゆでや焼きガニで食べるのがオーソドックスな食べ方。また、脚の殻を剥いた刺身は、冷水にさらすと花が開いたようになり、見た目にも美しいですよ。
水揚げ量日本一!プリプリの「ホタテ」
●主な産地:オホーツク海、根室海峡地区(地撒き式)・日本海、噴火湾(垂下式)
●旬(漁期):8~9月(地撒き式)・3~4月(垂下式)
北海道はホタテの水揚げ量も日本一。海底に稚貝を放して育てる「地撒き式」と、稚貝をロープやかごで海中に吊るす「垂下式」の2種類の漁が行われています。地撒き式の水揚げは夏がピークで、獲れたホタテはホタテ貝柱や干貝柱に加工されます。垂下式は冬~春先がピークで、主にボイルや剥き身に加工されます。北海道の豊かな海で育ったホタテは、旨味がたっぷりです。
生でも料理でも美味しい「イカ」
●主な産地:北海道全域
●旬(漁期):6~12月
初夏~冬に北海道の夜の海を彩る漁火の主は、イカ釣り漁船です。北海道近海のイカは決まった産卵場をもつわけではなく、エサを求めて来遊するため、北海道全域で水揚げされます。
なかでも函館は美味しいスルメイカ(マイカ)が獲れる産地で「イカの街」と呼ばれるほど。九州の西側に位置する東シナ海で秋に生まれたイカが北上し、函館近海を通過するころに食べ頃を迎えるため、美味しいイカが獲れるのだそうです。
北海道の特産物といえばコレ!【農産物編】
広い土地と冷涼な気候に恵まれた北海道は、農耕や畜産、酪農も盛んな地域。野菜や肉などの農産物にも、全国的によく知られる特産品がたくさんあります。
ここからは北海道の農産物に注目して、有名な特産品を紹介します。
肉質が良くリーズナブルな北海道ブランドの「牛肉」
●主な産地:北海道全域
●旬:通年
北海道は肉牛の飼育頭数と牛肉の生産量も国内1位。四季を通じて湿度が低く、土地も広大な北海道では良質な牧草が育つため、肉牛を飼育するのに適しているのです。北海道では、十勝和牛やはこだて和牛など、各地でさまざまなブランド牛肉が生産されています。
実は北海道は、松阪牛や但馬牛などの仔牛が育つふるさと。有名ブランド和牛の仔牛と同じように育てられた仔牛を成熟するまで北海道で飼育した北海道の和牛は、上質な肉質と手頃な価格が自慢です。
濃厚な味わいが魅力「牛乳・乳製品」
●主な産地:道東・道北(宗谷、釧路、根室、十勝、オホーツク)
●旬:初冬~初春
北海道は酪農も盛んな地域。道東・道北を中心に、大規模な酪農が行われており、乳牛の飼育頭数は全国合計の約60%、北海道産牛乳の国内シェアは約55%にのぼります。
道内には有名メーカーの工場をはじめ、牛乳やチーズ、バターなどの乳製品を作る工場や工房も多数あります。新鮮な牛乳を使って地元の工房で作られたこだわりの乳製品は、濃厚な味わいが魅力です。ちなみに北海道の牛乳は、初冬~初春ごろが成分の濃度が高く、コクのある味が楽しめますよ。
生産量全国2位の果物の王様「メロン」
●主な産地:共和町、夕張市、富良野市
●旬:7~9月
北海道のメロン生産量は、全国2位。メロンは乾燥した気候を好むため、湿気の少ない北海道では多くのメロンが栽培されています。
北海道のメロンといえば、全国的によく知られているのが夕張特産の赤肉メロン「夕張キング」。青肉が主流だった日本のメロンのなかで異彩を放ち、高度成長期の日本で大ブレイクしました。
現在でも北海道産メロンの約9割が赤肉メロン。主力品種は「レッド113」「ルピアレッド」などです。赤肉メロンはβカロテンが青肉メロンの約30倍もあるなど、栄養価の高さでも注目されています。
甘くて美味しい夏の味覚「とうもろこし」
●主な産地:上川、後志(生食用)・十勝(加工用)
●旬:7~9月
北海道はとうもろこしの一大産地。全国の生産量の約55%を、北海道産が占めています。栽培されているのは、おなじみの黄色くて甘味が強いイエロー種のほかに、白粒が混じってやわらかく、甘味が控えめなバイカラー種、非常にやわらかくてクリーミーなホワイト種など。品種改良が盛んで、最近では生で食べられるものも登場しています。
北海道ではとうもろこしを「とうきび」と呼び、直売所などではよく「ゆでとうきび(ゆできび)」が販売されています。
国内シェア約7割を誇る「じゃがいも」
●主な産地:十勝、網走地域
●旬:9~12月
日本で生産されるじゃがいも(馬鈴薯:ばれいしょ)の約7割は北海道産。昼と夜の温度差が大きい気候が、味と質の良いじゃがいもを作ります。
北海道産のじゃがいものなかでも歴史が長く、知名度も高い品種が「男爵」。函館の川田龍吉男爵がイギリスから購入した種芋を広めたことから、男爵の名がつきました。このほか、なめらかでねっとりした食感の「メークイン」、ほっくりした食感の比較的新しい品種「キタアカリ」など、さまざまな品種のじゃがいもが栽培されています。
北海道は特産物が目白押しの食べ物王国!
北海道には、鮭やホタテ、昆布などの海産物、牛肉や乳製品、じゃがいもなどの農産物ともに、日本国内トップクラスの生産量を誇る特産品がたくさんあります。
北海道の食べ物が美味しいのは、豊かな海や大地が育てる食材の質が良いことも理由のひとつ。北海道の特産品のことを良く知って、北海道の「食」をもっともっと満喫しましょう!