ものづくり・産地のこと
白老ブランド“虎杖浜たらこ”の製造販売を行う「竹丸渋谷水産」の工場見学!
白老ブランド「虎杖浜たらこ」は、大正時代から虎杖浜地域で作られてきた伝統的なたらこです。
きめ細やかな質感ある粒々は、確かな品質が認められ贈答品としても親しまれています。
今回はそんなブランドたらこの製造販売を行う竹丸渋谷水産㈱さまの工場見学をさせていただきました。
職人の手作業でひとつひとつ丁寧に作られる、たらこ製造の裏側をお届けします。
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たらこ・明太子製造の裏側 工場の様子
原料を解凍する
たらこの原料となるスケソウダラの卵巣は、水揚げされた後、急速冷凍をかけた状態で流通されます。
加工のために、まずはこれを解凍するところからスタート。
専用の解凍機にかけ、じっくりと解凍させます。
- ↑原料のスケトウダラの卵巣。着色前は白っぽい色をしています。
調味液に漬け込む
原料を洗浄・殺菌した後、ポリタンクに調味液と一緒に入れて専用の機械にセット。
専用の機械にタンクを取り付け、ぐるぐる回転することで中身が混ざり、均等に漬込むことができます。
ここで漬込まれることで、皆さんお馴染みのたらこの鮮やかな赤色に染まります。
なんとこの漬け込み機は、竹丸渋谷水産の創業者が考案したもの。
今では全国的に使用されるようになったんだとか。
北海道のたらこ屋さんのアイデアが、今や全国区になっているとは驚きですね!
- ↑金属の十字部分を支点にして、四方に取り付けたポリタンクごとぐるぐる回転します。
一次熟成の後、たらこの分別・成形を行う
漬込みが終わったら、2回に分けて熟成させるうちの1回目である、一次熟成を行います。
一次熟成の後、調味液を切ってたらこの分別・成形を行うのですが、
職人がひとつひとつ手に取って、丁寧に状態を確認しながら進めていきます。
たらこの仕上がりに影響する筋や細かい汚れなどを取り除いていきます。
- ↑一次熟成中のたらこ。
- ↑たらこに付着した異物をひとつひとつ手に取って確認しながら丁寧に取り除いていきます。
二次熟成の後、等級ごとに選別する
たらこの分別・成形の後は、2回目の熟成工程である二次熟成を行います。
熟成を終えたたらこは、いよいよ等級ごとに選別されます。
この選別によって、普段私たちがスーパーで買うたらこになるか、ギフトで贈られる最上級品のたらこになるかが決まります。
プラスチックバットに入れられ、整然と並ぶたらこは圧巻!
食欲をそそられるたらこの香りが辺りに漂っていて、思わず白いご飯が恋しくなってしまいました。
- ↑特別に二次熟成中のたらこを見せていただきました。職人の手によって整然と並べられています。ここまで来ると、すっかりお馴染みのたらこの姿になっています。
- ↑選別されたたらこたちが、「すずらん」といった等級の名前を記した黄色い札で区切られて並んでいます。
仕上げの箱詰め
選別したたらこはひとつひとつ丁寧に箱詰めされていきます。
その後に金属探知機でチェックを行い、ラベルの確認、パッキングを行って完成!
出来上がった製品は業務用の冷凍庫で品質管理された上で厳重に保管され、お客様の元に出荷されます。
- ↑「虎杖浜加工」のフィルム飾りはよく見ると“虎”のイラストつき!
- ↑箱詰めした後も幾重にもチェック工程があり、厳重な管理体制が伺えます。
たらこ工場ならではの特別な機械も!
最後に、たらこ工場ならではの特別な機械を見せていただきました。
その名も「たらこ切断機」!まさにたらこ専用機械です。
この機会は、主にパウチ詰めの商品を製造する工程で使われます。
- ↑「たらこ切断機」はパウチ詰め商品の製造に使われます。
今回稼働しているところは見られませんでしたが、
竹丸渋谷水産さまの公式Youtubeにアップされている動画でその様子を見ることができます。
おわりに
普段の食卓に欠かせない「たらこ」。
生食するため、特に厳しい品質管理が要求される食材ですが、工場を見学して、その徹底した衛生管理を身をもって感じることができました。
その証拠に、竹丸渋谷水産は安心・安全の証である「北海道HACCP(ハサップ)」(食品を作る際の衛生管理の手法)において8段階評価中、最高評価の8を取得。
工場の至る所に、衛生に関する細やかな仕組みづくりが行われていて、消費者目線でも安心感を持ちました。
何よりも、職人たちの笑顔が印象的でした。
生き生きとお仕事をされている姿こそが白老ブランド「虎杖浜たらこ」を支える一番の秘訣なのかもしれませんね。
最後に、工場案内をしていただいた竹丸渋谷水産株式会社の皆様に感謝申し上げます。
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