北海道百科事典
秋の北海道グルメ|観光旅行で食べたい!エリア別のおすすめ食材
秋の北海道旅行は、雄大な景観と美味しいグルメが楽しみですよね。北海道では秋に旬を迎える新鮮な海の幸がたくさんあるので、観光スポットと合わせて情報をチェックしておきたいところ。
そこで今回は、道北・道央・道北・道南とエリアごとに、おすすめの秋グルメをご紹介していきます。北海道は広いので、レンタカーを借りて友人やご家族とグルメめぐりに行くのもいいですね。自然豊かな景色と美味しいグルメを堪能しましょう。
北海道で秋に食べたいおすすめグルメ【道北編】
日本海とオホーツク海に挟まれている道北は、海の幸の宝庫。北海道の北端に位置しており、礼文(れぶん)島や利尻(りしり)島から富良野、美瑛(びえい)まで北海道の雄大な自然を満喫できるエリアです。
秋の稚内で旬の食材を食べつくし!
宗谷(そうや)エリアの稚内では、ブランド認定された原材料がたくさんあります。そのひとつが「宗谷のたこ」。宗谷はミズダコの水揚げ量日本一として知られており、秋は潮の流れがほどよい速さのため漁獲量が多くなります。
刺身や寿司も美味しいですが、宗谷地方で食べるなら「たこカレー」がおすすめ。肉の代わりにたこを入れたカレーで、たこの旨味が溶け出した深い味わいが魅力です。
ミズダコのほかにも、北海道の鯛と呼ばれる「ソイ」や最高級品の「秋鮭」、味噌汁など家庭の味で親しまれる「カジカ」など、秋の味覚がそろいます。
日本一の玉ねぎ生産地で食べたいB級グルメ!
オホーツクエリアの北見は、寒暖差が大きく降水量が少ない気候が特徴。さまざまな種類の玉ねぎが作られていて、日本一の生産量を誇ります。辛味が少なく甘い「真白(ましろ)」は北見のブランド玉ねぎ。限られた生産者が育てている貴重な品種です。
そんな北見では、B級グルメを楽しみましょう。「たまコロ」は、全国コロッケフェスティバルで優勝したことのある逸品。じゃがいもやクリームを使わず、玉ねぎの旨味を堪能できるコロッケです。「オホーツク北見塩やきそば」もハズせない味。北見玉ねぎとオホーツク産のホタテ、季節の食材を使い塩だれで炒めた焼きそばです。
道北ならでは!離島へウニを食べに行こう
稚内からはフェリーで利尻島や礼文島に渡ることができます。利尻富士と呼ばれる利尻山周辺では「海底湧水」によって、海底に地下水が湧き出しています。ミネラル豊かな湧水で育った「天然利尻昆布」が有名で、「利尻昆布ラーメン」は利尻島の名物です。
さらに、天然利尻昆布を食べて育った「利尻ウニ」の味わいも絶品。礼文島でも「キタムラサキウニ」漁が、9月までおこなわれています。大きな粒がとろけて、バフンウニよりもあっさりとした味わいです。
北海道で秋に食べたいおすすめグルメ【道東編】
道東エリアは酪農が盛んで、帯広では郷土料理の「豚丼」が有名です。また、根室市からえりも町までの道東太平洋海域は、沖合で親潮と黒潮がぶつかり合い、世界でも有数の漁場として知られています。
道東産のブランドさんまで秋の味わいを楽しもう!
道東太平洋海域は、9~11月頃がさんま漁の盛漁期。根室市の花咲港はさんまの水揚げ量日本一で、釧路港、浜中港、厚岸港でもさんま漁が盛んです。
根室市の「一本立ち歯舞さんま」、浜中町の「日帰りさんま」、厚岸町の「大黒さんま」、釧路市の「青刀さんま」「青鱗さんま」と、道東4港のブランドさんまとして力を入れています。
秋のさんまは脂のりがよく、旨味も増している旬の味覚。根室港では例年9月に「根室さんま祭り」も開催されています。
秋の白糠町で食べたい!甘くて美味しい毛ガニ
太平洋の白糠(しらぬか)沖では、9月から「白糠毛ガニ」の漁獲がはじまります。海水温が下がる激寒気に向かう時期の毛ガニは、ふっくらとした実入りのよさが特徴です。身は甘くてカニ味噌は非常に濃厚。風味が豊かなので、カニ飯やパスタの具材としても使われています。
「白糠毛ガニ」は毎年品薄になるため、白糠町にある加工施設の直売所や道の駅で購入するのがおすすめです。
訪れる価値アリ!漁期限定で楽しめる北海シマエビの味
野付(のつけ)半島は、知床半島と根室半島の中間に位置しています。水深2~5mと比較的浅い野村湾は、アマモやスガモといった藻が生息している「北海シマエビ」の産卵場。10月の中旬~11月中旬までの短期間に、伝統的な打瀬網(うたせあみ)の漁がおこなわれていて、見学も可能です。
「北海シマエビ」は茹でると鮮やかな赤色に。島内では漁期のみ刺身や踊り食いを提供しており、北海道の希少な味を楽しめます。
北海道で秋に食べたいおすすめグルメ【道央編】
札幌市の南東部に位置する道央エリアは、広々とした農業地帯と都市部の複合地域です。9月にはグルメイベントが開催され多くの人で賑わいます。
ここでしか獲れない!旬のししゃもを堪能しよう
ししゃもは日本固有の魚であることをご存知ですか?実は世界でも北海道南部の太平洋沿岸の一部でしか漁獲されない魚なんです。回遊魚のししゃもは、10~11月に産卵のため河川を溯上します。この時期の卵を持った雌のことを「子持ちししゃも」といいます。
むかわ町では10月にししゃも漁が解禁され、旬の味を楽しめるししゃも料理を提供。ししゃも寿司やししゃもの刺身など、秋の限られた期間しか食べられないグルメを味わいに出かけましょう。
石狩の9月は三大秋祭りも人気!秋鮭の味わいを堪能
秋に川を遡上する鮭は「秋味(あきあじ)」と呼ばれる旬の食材。鮭を使った「石狩鍋」は秋味鍋ともいわれる石狩のご当地グルメです。ぶつ切りのほかにも、アラや切り身、白子と余すところなく鮭の全身を使い、季節の野菜を加えて食べる味噌仕立ての鍋。バターと牛乳のやさしい味わいは格別です。
また、石狩では例年9月になると「石狩さけまつり」「厚田ふるさとあきあじ祭り」「浜益ふるさと祭り」の三大秋祭りが開催され賑わいます。石狩鍋などのグルメや鮭のつかみ取りなど、地元でも人気のイベントです。
札幌の人気グルメイベント「さっぽろオータムフェスト」
北海道観光の拠点に便利な札幌では、例年9月中旬からおよそ3週間にわたって「さっぽろオータムフェスト」が開催されます。北海道各地から旬のグルメが集まり、200万人以上が訪れる最大級のグルメイベントです。
地元の人はもちろん、本州からはこのイベントを目的とした北海道ツアーが組まれるほどの人気ぶり。札幌大通公園にいながら、ご当地グルメや北海道のお酒、特産品、世界の味覚まで堪能できます。
北海道で秋に食べたいおすすめグルメ【道南編】
道南エリアでグルメを満喫するなら、港町の函館へ出かけましょう。ハンバーガーややきとり弁当など、地元民に親しまれているご当地グルメが有名です。秋の北海道旅行では、旬を迎える新鮮な海の幸を楽しめます。
港町だから味わえる!新鮮なスルメイカ
函館はイカの町として知られています。高級店だけでなくリーズナブルなお店でも食べられるほか、函館朝市ではイカ釣り体験も可能です。
7~10月に漁獲の最盛期を迎えるスルメイカは、冬に近くにつれて大きく成長します。よく太っていて身も厚くなるので、秋の北海道旅行ではぜひ味わいたいですね。
函館のスルメイカは、漁獲後に天然の海水を生簀(いけす)に引き入れて生かしておきます。そのため、生簀がある飲食店では、踊り食いも楽しめます。
函館で本マグロの寿司や刺身を満喫!
黒潮と親潮が交わる漁場で獲れるのが「戸井(とい)マグロ」です。戸井マグロが旬を迎える10~12月には、脂がのった味わいを楽しめますよ。
また、漁獲後の処理技術によって身が変色したり脂が酸化したりするのを抑え、高い鮮度が保たれているのもポイント。函館のお店で食べるときは、高品質の証である「戸井活〆鮪」のステッカーをチェックしてみましょう。
秋の北海道旅行は旬のグルメを思い切り堪能しよう!
美味しいものがたくさんある北海道では、何を食べるか迷ってしまいますよね。今回は旬を迎える食材を中心に、食欲の秋にぴったりな北海道のおすすめグルメを厳選して紹介しました。
広大な北海道ではエリアごとの環境によって旬の食材も異なります。足を伸ばして離島グルメを楽しむのもよさそうですね。都市部では観光しながら参加できるグルメイベントをチェックしてみましょう。